
1.センター世界史についての考察
2.センター世界史の勉強法
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ここでは、『大学入試センター試験問題集』や過去問を参考にセンター世界史を分析したいと思います。
大学入試センターが編集している『大学入試センター試験問題集』(前は販売していましたが、今は高校に配布されるか、大学入試センターのHPで試験問題評価委員会報告書という形で掲載されています)のなかに「問題作成者の方針」ということが書いてあり、そこを要約すると・・・
■ 問題作成者の方針 1.多くの教科書で採用されている記述に基づき問題を作成
2.A・B共に難易度は同じに設定
3.地図やグラフ・史料を用いた単なる事実の記憶ではなく、歴史の総合的な理解、判断を問う用に工夫
4.Aは近現代史重視。Bは古代から現代まで幅広く出題し、特定の地域に偏らないように留意
と書いています。1について、「センターでは用語集頻度いくつの用語を覚えること」、「センターで必要な用語は○○語」ということをよく聞き、以前実際に用語集でセンターの問題に出てくる用語の頻度を調べたことがあるのですが、調べていて実感したことは用語そのものを使わずに用語の内容を実にうまく文章表現している記述が多いことです。センター側が「記述に基づき」と書いてあるのはこういうことだったのです。用語集で頻度の高い用語そのものを暗記すればいいということでもありません。教科書にある用語と内容をしっかり理解していくことが大切です。
2についてはA・Bの各平均点が同じになるように作るということではなく、A・Bの共通問題の平均点のA・B選択者の差が、A・Bの各平均点の差に等しくなるように作っていて、そのために共通問題があるようです。
3については地図やグラフ・史料を用いた問題が多いことは過去問を見れば実感できるでしょう。4については欧米や中国といった地域が割合として多いですが、他の地域から結構出ています。
出題形式については4〜6つの文の正誤問題、空欄補入などの語句選択問題、年代や歴史事項の順番・場所などの組み合わせ問題、地図やグラフなどのビジュアル問題の4つのパターンに分けられます。出題されている地域については欧米や中国が多いですが、オセアニアやラテンアメリカそして日本など幅広く出題されていて、出題されている学術分野の政治史が主ですが、文化・経済・社会史からも結構出ています。(出題形式などの詳しい考察はセンター世界史研究・対策というところでやります。)
■ 問題分析 よく「センター世界史ではA・Bどちらが楽(有利)ですか?」という質問を聞きます。A・Bの違いは単に扱っている歴史事項の数が違うだけでなく、教育の目的などにもずれがあります。前近代ではBは各地域のタテの歴史を古代・中世と見ていくのに対して、Aは世界全体として、各地域が他の地域に及ぼした影響、交流の歴史などヨコの歴史に重点が置かれていて、近現代でもBにくらべてAは政治史がやや浅い分、社会・経済や後の時代にどのような影響があったかなどが詳しく書かれています。これはセンターの問題にも反映されていて、たとえば2000年の本試験Aの第4問の
■ 世界史A・Bの違いは? 問7 下線部〔7〕に関連して,18世紀のヨーロッパの思想や文化における中国の影響について述べた文として誤っているものを次の(1)〜(4)のうちから一つ選べ。
(1)啓蒙思想家の中には,中国の社会制度や思想を理想化して紹介する者もいた。
(2)中国の影響を受けたバロック様式が,美術や建築の分野で流行した。
(3)中国製品を模倣した陶磁器の生産が行われた。
(4)宮廷などを中心に,「中国趣味」と呼ばれる中国の文物の見られた。という問題で、この問題で正答するには「ロココ様式は中国の影響を受けていた」ということを知っていなくてはならず(解答は2でバロックが間違い)、実はこのことはBの教科書にはあまり書いておらず(山川の用語集にも書いていません)Bを習った人はわからないという可能性があります。よって、「歴史事項の数が少ないからAの方が簡単」とは言えず、また、Aの選択を認めない大学もあることですし、自分が習った方を選択するか、テスト本番で問題を見比べてから決めることをお勧めします。
僕が見た限りでは追試の方が少し難しめかなとは思いますが、『大学入試センター試験問題集』のなかには本試・追試の問題難易度に違いがあるなどの記述は見られず、問題作成サイドでは違いがないのかもしれません。なお、2006年度から追試問題は公表しなくなりました。
■ 本試験・追試験の違いは?
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■ 勉強法
● 勉強法
ここではセンターで世界史Bを選択する理系志望の受験生向けの勉強法を書きます。まず、センターしか使わない世界史に割ける時間が少ないので、効率的に勉強することが大事です。センター世界史Bで必要なのは教科書の内容を理解して、センターの過去問をやり込んでセンター試験で高得点をとれる力を付けることです。センター試験当日までにやるべきことは大きく2つのSTEPがあります。
STEP1は教科書・参考書を使って世界史の全範囲の流れを押さえ、基本的なセンタータイプの問題を解いて、基本的な問題を確実に正答できる学力をつけること。
STEP2はセンターの過去問や問題集を使って演習・研究することです。● STEP1
STEP1での目標は「基本的な学力を付ける」ことです。「基本的な学力を付ける時間」では教科書を使って世界史の全範囲の流れ・内容を理解していきましょう。教科書の内容を丸暗記しようとはせず、だいたいの流れや基本的な事項の内容をしっかり押さえます。その後は教科書の内容を確認するために山川の「スピードマスター世界史問題集」などの空欄補充型の問題集をやり、その後、駿台文庫の「短期攻略 センター世界史B」などの基本的なセンタータイプの問題集をやってください。
● STEP2
STEP2での目標は「問題演習で応用力と知識の確認をする」ことです。
応用力をつけるために山川の「センター試験への道 世界史B 問題と解説」(基礎より追試問題など応用問題が多いので上であげた基本的なセンタータイプの問題集をやってからやろう。)やHPのセンター対策問題集と「基本的な学力を付ける時間」に使ったセンタータイプの問題集を繰り返して徹底的に過去問研究をしていってください。センター対策としては必ずやることは正誤問題を解いてセンターで出やすいところ、正誤問題の癖などを見抜くぬ力を養い、正誤問題に慣れることです。初てやる時には答え合わせで「作問者がどういう考えで問題を作ったか」、「作問者はどういうところであやふやな受験生をひっかけようと考えたのか」を考えながら見ていきましょう。2回目以降はできるだけ見ないように解いてください。こういう問題演習の繰り返しが知識の定着につながります。空欄補充や一問一答はできるのにセンター型の正誤問題になるとできないという人はこの問題演習をおろそかにしているからです。問題演習であやふやな知識をしっかりと確認していきましょう。
年度別の過去問集(河合の過去問レビューがお薦めです)をやって本番のセンター試験になれてください。STEP1でやった問題集を復習するのも忘れずに・・・
● 補足
センターの文化史はたとえば近代ヨーロッパでは主義と世紀と作品と作者(と政治史との関連)の組み合わせといったどういうことをわかっていればいいのかというある程度パターンがあるので、先に問題演習(問題集の文化史の部分やHPの問題集を活用)をやってパターンをつかんでから、教科書・参考書でパターンに合わせて整理・確認していこう。
だいたいSTEP1を10月まで、STEP111月〜12月までに終わるように計画を立ててください。一週間に世界史に割けるのはせいぜい2時間くらいでしょう。「問題演習をする時間」では問題集を開ければどこでもできますから休み時間や通学時間を利用するのも良いでしょう。学校で世界史の授業がある人はSTEP1では、流れを押さえることは授業でやっているので、空欄補充型の問題集から入ってもいいです。いずれにしろ効率的に勉強する計画を立ててください。
● 参考書
もっともいい参考書は教科書です。教科書だけで十分です。
なぜなら
・作問側が「教科書の記述に基づき問題を作成する」といっていること。
・教科書に載っていないことまで書いてある詳しい参考書では勉強のやりすぎになる可能性が高いこと。
・教科書の文章だけでなく地図や写真をそのまま問う問題もあること。
・経済・社会など参考書より範囲が広く、しっかりと載っている。
からです。教科書を読まない。使わないと言うのは高得点をのがす愚かな行為といえます。教科書の補助としてノートや参考書を使うなら
・山川の詳説世界史 要点整理ノート(教科書の要点をまとめたノート。空欄を埋めながら読めば教科書の復習になる)
・文英堂の「これでわかる世界史B」(基本事項に沿ったまとめや説明で流れやポイントがわかりやすい。教科書の入門書)
・中経出版の「センター試験 世界史Bの点数が面白いほどとれる本」(センターで狙われやすい政治史や経済・文化といった受験生が苦手とするテーマまで載っている。教科書と同時によんでおくと良い本)
・東京書籍の「スーパー講義江島&松永のセンター攻略世界史B」(センターレベルに合わせて教科書の内容をわかりやすくかみくだいて解説した本。)
・水玉舎の「システムセンター対策世界史B」(センターで狙われやすいテーマ別にまとめられた本。経済・文化といった受験生が苦手とするテーマまで載っている。STEP1をやり終えた後によくでおくと良い本)
などの参考書を読むのも効果的です。● 注意点
学校では世界史を習わずに独学で勉強することは可能ですが、かなりキツイです。学校で授業がある地歴・公民教科を選択した方が無難です。
文系受験生でセンター試験しかいらない方は、上の方法は勧めません。2月になって私大を受けることになる場合とか出てくるので・・・。ガンダンスの「世界史の勉強法」自習もしくは学校で世界史Aを習って、センターで世界史Aを受ける場合、センター世界史A向けの薦められる勉強法は残念ながらありません。理由はA対応の参考書・問題集が不足しているからです。ですから、Bの勉強をして試験当日A・Bの問題を見比べて得点が高そうな方を選択することをお薦めします。高校で世界史Aを勉強していてセンター世界史Aを受ける場合は、世界史Aの対応の問題集をつかって教科書内容をつかみ、過去問(世界史A対応の過去問集はないですか予備校のHPに問題はありますし、当HPのセンター対策問題集にもたくさん載っています)をやりましょう。
■ 世界史Aの勉強法